アクション

はじめの一歩 FIGHTING SOULSは誰に向く?漫画原作アプリに不満がある人の判断材料

新しいタイトルを入れるかどうか決めるとき、「面白いかどうか」より先に立ちはだかるのは、これまで抱えてきた不満が今回も繰り返されないかという心配のほうでしょう。特に漫画を土台にしたアプリは、期待して入れて数日で消した経験を持つ人が多い分野です。

そこで本稿では、よくある五つの不満をそれぞれ出発点にして、はじめの一歩 FIGHTING SOULS がその不満に対してどんな答えを返す作りになっているかを逆算していきます。良し悪しの採点ではなく、あなたが抱えている引っかかりと本作の性格が噛み合うかどうかを見る、という読み方をしてください。

はじめの一歩 FIGHTING SOULS

はじめの一歩 FIGHTING SOULS

開発元:Rudel inc.無料

比較項目 はじめの一歩 FIGHTING SOULSの立ち位置
題材の重さ 累計発行部数1億部超(2023年7月時点)の連載作品が土台。三度のアニメ化を経た知名度
遊びの軸 ロールプレイングとアクションの中間。試合前の編成と育成に比重
手持ちの幅 イラスト100種類以上。歴代から近年の面々まで横並び
対人・協力 ランクマッチに加え、ジムへの入門または自作ジムでの対抗戦
配信 2020-11-17
容量 約82MB

「原作ものは絵を借りただけで、中身が別物」と感じてきた人へ

これまで漫画原作のアプリで肩透かしを食らった経験があるなら、警戒するのは当然です。判断のポイントは、題材の要素が飾りとして置かれているか、それとも遊びの骨格に組み込まれているかにあります。

本作の場合、拳を交える競技そのものが遊びの中心になっており、題材と中身がずれていません。用意されている顔ぶれは100種類を超えるイラストで構成され、初期から知られる存在も近年に登場した存在も同じ場に並びます。原作の連載では組まれなかった顔合わせが実現する、という点も、単なる素材の流用ではなく本作ならではの見どころとして機能しています。

この不満を持っていた方には、期待の方向をこう調整することをおすすめします。「物語を追体験する装置」ではなく、「原作のボクサーたちを自分の手で動かす場」として見る。その視点で触れば、噛み合う可能性は高いはずです。

拠点となるホーム画面。次回の対抗戦までの時刻表示と、試合へ進むボタンが配置されている

「対人がインフレして追いつけない」と離れた経験がある人へ

順位を争う要素があるタイトルで、新しい強力な存在が出るたびに手持ちが陳腐化していく、という展開に疲れてしまった方は多いでしょう。

ここで見るべきなのは、勝敗を決める要素が引きの結果だけに寄っているかどうかです。本作は試合そのものの操作量より、そこへ至る準備の設計に重心があります。誰を前に立て、どんな役割で支え、どの順で鍛えるか。この組み立ての余地が広いほど、手持ちの豪華さ以外で埋められる差が増えます。

さらに、順位を競う場は近い成績帯どうしで当たる形をとります。始めた時期が遅いから即座に上位と当たる、という構造にはなっていません。編成を練り直す作業を楽しめる方であれば、この不満が再発する確率は低く見積もってよいと考えます。逆に、考えずに押して勝ちたい方は、思考量が多く感じられるかもしれません。

「借り物のキャラを育てるだけで愛着が湧かない」人へ

配布された既存の顔ぶれを鍛えるだけの遊びに、物足りなさを覚えていた方には、本作の柱の一つが答えになります。自分だけのボクサーを作り、試合を重ねて頂点を狙う流れが用意されているためです。

自作の選手は、勝ち上がるほど立ち位置が変化していきます。既存の面々を借りて戦う遊びと違い、育てた結果がそのまま「自分の選手の経歴」として積み上がるので、思い入れの土台が生まれやすい。ここは、キャラクターを消費していく感覚に飽きた人ほど響く部分でしょう。

方向づけのコツを一つ挙げるなら、押していく形か、受けてから返す形か、どちらを軸にするか早めに決めることです。平均的に伸ばすと決め手を欠きやすく、はっきりした型を持たせた選手のほうが試合の見応えが出ます。

リング上での試合画面。攻撃の経過がテキストで示され、画面左には速さ型と技巧型の控えが表示される

「協力要素が名ばかりで機能していない」と思ってきた人へ

集まりに所属しても実質は一人で遊んでいるだけ、という状態に不満を持っていた方は、対抗戦の扱いを確認してください。本作では、育てた選手で強力なジムへ入門する道と、自分でジムを立ち上げて選手を集める道が並立しています。

つまり、参加者として入るか、場を作る側に回るかを選べる構造です。所属して人と戦う日と、一人で選手を仕上げる日で、遊びの性質が切り替わります。ソロだけでは張り合いが続かないタイプの方にとって、この二軸は続ける理由になりやすい。

一方、他人と関わらずに完結させたい方でも困りません。対抗戦は加えたいときに加える要素で、自分の選手を鍛えて試合に出す流れだけでも遊びは成立します。関与の度合いを自分で決められる点は、この不満を持つ人には安心材料になるはずです。

「重いアプリで端末を圧迫したくない」人へ

近年は導入直後に数GBを求めるタイトルが珍しくなく、端末の残量を理由に見送ってきた方もいるでしょう。本作の容量はおよそ82MBで、この観点ではかなり軽い部類に入ります。対応環境は iOS 13.0 以上なので、買い替えから数年が経った端末でも候補に残ります。

導入の負担が小さいということは、合わなければすぐ外せるということでもあります。相性を確かめるための心理的な障壁が低いのは、選ぶ側にとって素直に有利な条件です。

ジム同士が競う対抗戦の画面。両ジムの出場者とK.O.カウント、メンバー同士のチャットへの入口が並ぶ

「課金しないと形にならないのでは」と身構えている人へ

料金は無料で、アプリ内課金を含む形です。まず前提として、日々の試合をこなし選手を仕上げていく流れは、支払いなしでも回っていきます。そのうえで、支出を検討する場合の考え方を整理します。

おすすめの課金アイテム・パッケージ

見るべき順序は、次のように置くと迷いにくくなります。

第一に、期間中ずっと受け取りが続く形式の商品。 一度きりで大量に届く商品と並べたとき、受け取りを重ねた合計で見れば、こちらのほうが手にできる量は伸びやすい傾向にあります。毎日開く習慣がある方であれば、この形式ともっとも相性がよいでしょう。

第二に、育成用の材料が同梱された詰め合わせ。 ガチャ用の資源だけを増やしても、鍛える側の材料が足りなければ試合に出せる状態まで持っていけません。引く手段と育てる手段が一緒に入っている商品は、手持ち全体を押し上げてくれるため、無駄になる部分が少なく済みます。

第三に、配布量が上乗せされている期間を狙うこと。 同じ内容でも時期によって受け取れる量が変わることがあります。差し迫った事情がなければ、告知を確認してから決めても遅くはありません。

反対に後回しでよいのは、目当ての顔ぶれを引くためだけの大口商品です。手に入れても鍛える材料が伴わなければ、戦力として動かせる段階に届きません。土台を先に固めてから引くほうが、支出に対する納得を得やすくなります。初めて支払う段階なら、最小の区分を一つ試して流れをつかんでから金額を上げるのが堅実です。

向いている人・別のジャンルが合う人

向いているのは、試合前の編成や育成の設計を考えるのが楽しい方。自分で作った選手を長く育てたい方。所属先を持ちつつ、一人の時間も確保したい方。端末の容量を抑えたい方。そして、原作のボクサーたちが同じ場に並ぶ光景を見たい方です。

別の作品のほうが噛み合う可能性があるのは、指先の反射だけで勝敗が決まる緊張感を求めている方、物語を順番に読み進める形式を第一に置いている方でしょう。本作は準備の比重が大きく、原作の時系列をなぞる作りでもないためです。この二点を求めているなら、期待の置き場所を変えたほうが満足度は上がります。

迷っている段階の方には、次の質問を自分に投げてみることをすすめます。直近で遊んで長続きしたタイトルは、操作の手応えで続いていたのか、それとも編成や育成を考える時間が楽しくて続いていたのか。後者に心当たりがあるなら、本作の重心はその感覚に寄っています。前者だったなら、試合中の忙しさを期待して入ると温度差を感じるかもしれません。

もう一つの目安は、所属先を持つ遊びに前向きかどうかです。人が集まる場に関わること自体が張り合いになる方であれば、対抗戦という受け皿がある本作は長く手元に残りやすい。関わりを避けたい方でも成立しますが、その場合は自分の選手を仕上げること自体を目的に据えておくと、迷わず進められます。

収録されたキャラクターイラストが一覧で敷き詰められた画面

判断の前に確認しておきたいこと

評価の数字はどう読めばいいか。 App Store では4329件の評価が集まり、平均は3.64となっています。件数がまとまっている作品の平均値は、少数の極端な意見に引っ張られにくくなります。数字そのものより、寄せられた件数の多さを運用の継続性の目安として見るとよいでしょう。

更新は続いているか。 配信開始は2020年11月17日、直近の更新は2026年4月30日です。数年にわたって手が入り続けている状態であり、入れてすぐ動きが止まる心配は小さいと判断できます。

手持ちがそろうまでどれくらいかかるか。 イラストが100種類を超えるということは、全部そろえる前提で考える必要がないということでもあります。来てくれた面々のなかから相性のよい並びを探す遊び方に切り替えると、進行の重さは大きく変わります。

開発元はどこか。 Rudel inc. が手がけており、ジャンル表記はロールプレイングとアクションにまたがります。分類が二つにまたがっている点は、遊びの重心を推し量る材料になります。

生活のリズムにどう組み込むか

続くかどうかを左右するのは、面白さより「毎日どれだけ時間を要求されるか」です。この点で本作は、準備の設計に重心があるぶん、接続しっぱなしを求められにくい性格をしています。

平日に十分な余裕がない方は、受け取りの回収と育成の指示だけを短時間で済ませ、勝敗が動く場面は休日にまとめる形で構いません。積み上げた準備は残るので、間隔が空いても振り出しに戻ることはないためです。反対に、休日にじっくり腰を据えられる方は、順位を競う場や対抗戦のように結果がはっきり残る部分へ時間を集めると、伸びを実感しやすくなります。

進み具合を確認するなら、一日単位ではなく数日をまとめて眺めてください。短い区切りで見ると変化が乏しく感じられますが、一週間を通して見れば選手の仕上がりは明確に動いています。この見方に慣れておくと、忙しい時期が来ても投げ出さずに済みます。

よくある疑問

Q. 漫画を読んでいない状態で入っても置いていかれませんか。 歴代の面々が横並びで登場する構成のため、連載の順序を把握していることが条件になっていません。見た目や戦い方の好みで選んで問題ないと考えてください。

Q. 途中参加でも遊ぶ材料は残っていますか。 運用は数年続いており、直近まで手が入っています。長く動いている作品は導線や配布が整えられていくものなので、参加時期を理由に諦める必要はありません。

Q. 一人で全部やる遊び方はできますか。 できます。ジムへの入門も自作のジムも、必要になったときに選べばよい要素です。

Q. 端末が古いのですが動きますか。 対応は iOS 13.0 以上、本体は約82MBです。この条件を満たす端末であれば候補に入ります。

Q. 何から手を付ければ迷いませんか。 自分の選手を一人作り、その一人を鍛えることに資源を寄せてください。対象を絞ったほうが結果が出る速さは明らかに変わります。

Q. 手持ちが弱いまま順位戦に出て大丈夫でしょうか。 近い成績帯どうしで組まれる形なので、出てみること自体が損にはなりません。むしろ、何が通らなかったかを確かめる場として使うほうが伸びます。結果を見てから育成の方向を修正する、という往復を数回まわせば、印象は変わってくるはずです。

Q. 通信量が気になります。 本体の容量が約82MBと控えめな設計なので、導入時に大きな負担がかかることはありません。外出先で少しだけ進めておく、といった使い方とも無理なく両立します。

はじめの一歩 FIGHTING SOULS

はじめの一歩 FIGHTING SOULS

開発元:Rudel inc.無料

まとめ

五つの不満から逆算してきました。飾りだけの原作ものに疲れた方には競技そのものが軸になっている点が、対人の消耗に疲れた方には編成で埋められる余地が、借り物を育てる感覚に飽きた方には自作の選手を仕上げる柱が、名ばかりの協力に不満を持つ方には所属と設立の二択が、容量を気にする方には約82MBという軽さが、それぞれ答えとして置かれています。

料金は無料で導入の負担も小さいため、相性を確かめる費用はほとんどかかりません。気になった不満が一つでも解けそうだと感じたなら、自分の選手を一人仕上げるところまで進めてみてください。そこまで触れば、手元に置き続けるかどうかの結論は自然と出ます。